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店舗物件を探しているお客様が来店されたらどうしようかお悩みの方へ

2021年12月11日

 
 

賃貸メインの不動産会社で働いていると、居住用でお部屋を探しているお客様の来店が多くを占めると思いますが、時々店舗物件を探しているお客様の来店があると思います。

専門の店舗でもない限り、あまり店舗物件を探しているお客様の対応をしない人が圧倒的に多いのではないでしょうか?

私自身、ほとんど居住用で探しているお客様しか対応してこなかったので、店舗物件をお探しのお客様の対応が満足に出来るまでかなりの時間を要しました。(笑)

先輩や上司に色々教えてもらっても、次に店舗物件をお探しのお客様が来店されるまでに忘れてしまうんですよね。。。

ということで今回は、あまり店舗物件のお客様を対応した事が無い方向けに、来店された場合の接客対応方法についてまとめていきます。

 

店舗物件のお客様が来店したら

基本的には居住用物件をお探しのお客様同様、受付表にお探しの条件を書いてもらうのが一般的です。

ただ、居住用を探している方との違いは、「良い物件はなかなか無いだろうと思いつつも、ふらっと来店されるケースが往々にしてある」という事です。

この事を念頭に置いておくと、どれくらい時間を掛けて店舗物件を探せば良いか分かるようになります。

 

最初に聞いておくこと

受付表に探している条件を書いてもらったら、受付表を見ながら確認したい事項をまずは最低限聞きましょう。

とは言っても、そもそも何を聞いていいか分からない!という方がほとんどだと思いますので、例を記載します。

・何坪でお探しか

・賃料はいくら位でお探しか

・どのエリアで、最寄り駅から徒歩何分圏内でお探しか

→これらはイメージしやすいと思います。住居用でお探ししているお客様と同じです。間取りはどれくらいですか?賃料はおいくら位でお探しですか?どのエリアでお探ししていますか?という感じですね。

ちなみに、店舗や事務所の場合、平米は使わずに坪単位で話すのが一般的です。

※1坪 = 約 3.30578 ㎡となります。この坪感覚もしっかりと認識しておくと、話をスムーズにする事ができます。

・どのような店舗をお探しか

→ 美容院・整体院・飲食店等、使用目的を聞きましょう。

飲食店の場合は、さらに重飲食・軽飲食のどちらに該当するかも確認するようにします。

物件によっては、重飲食はダメでも軽飲食はOKと言うケースがあります。 

軽飲食・・・主にカフェやバーが該当します。調理をする際に臭いや煙が出にくく、簡単な調理器具等があれば営業できる場合です。基本は飲み物の提供となりますが、軽食程度であれば軽飲食に該当するとされています。(パン類・温めるだけで提供できるもの等)

重飲食・・・煙や臭いが大量に出て大掛かりな排気排煙設備が必要となる場合です。(レストランや居酒屋等)

注意深く聞いておくこと

次に注意深く聞いておく事についてお伝えします。

以下の内容を聞いておけば、時間を掛けて接客や追客をすべきか、それとも早めにお帰り頂くか判断する事が出来ます。

・引越し期限は決まっているか

→もちろん、「いつまでに引っ越さないといけない」と決まっている方が成約になりやすいです。

ただ、店舗物件で期限が決まっている場合はかなり少ないです。

・「新規」「移転」「増店」のどのパターンか確認する

「新規」・・・一から店舗を作るのでまだ実績が無い。

「移転」・・・既存店に何かしら問題がある為、店舗の引越しをする。

「増店」・・・店舗を増やす。

「移転」「増店」であれば、既存店舗を聞けばある程度物件のイメージが作れます。

逆に「新規」の場合は注意が必要なので、以下の事を追加で聞きましょう。

【「新規」で店舗物件を探している場合に確認する事 】

・お金は用意しているか

→当面の運転資金が無いとすぐに潰れてしまいます。

・契約予定者は今何をしているのか

→新規店舗に関係している仕事をしているのかを知りたいです。

なぜこれらの内容を聞くのかと言うと「入居審査に通るか」を判断する為です。

以下にやる気があっても運転資金が無いとお話になりませんし、新店舗に関係する仕事に従事したことがないとなれば、出店はあまり現実的ではありませんよね。

もし運転資金が少ないorほとんど未経験の状態でお店を作りたいとなれば、必然的に入居時のオーナー審査で落とされる可能性が出てきます。

これらの内容を聞いてみて、しっかりと答えられるようであれば、最終的に申し込みになる可能性はあるので追客するのはいいと思いますが、なんか漠然としているなと感じたら、早めにお帰り頂いた方が良いでしょう。

話すときのポイント

店舗物件を探している方は、色々な不動産屋へ立ち寄っている可能性が非常に高いです。

(人気エリアだと、なかなか好条件の店舗は出てこない為、行動心理的に別の不動産屋へ行けば掘り出しものがあると思う為です。)

その為、お客様とお話していく中で、このお客様はどれくらい物件探しについて知識があるかを確認しましょう。

質問方法としては、

「今まで別の不動産屋に行ったことありますか?」

「どこか内見された店舗はありますか?」

等と聞いてみれば分かります。

初めての不動産屋であれば、レインズやATBBに乗っている物件・自社管理物件をしっかりと紹介するようにします。

内見した物件があるとのことであれば、内見した物件の良かった点・悪かった点を聞き、新着物件でそれらをクリアしたものがないかを探しましょう。

また、営業エリア内の店舗の坪単価(一坪あたりの賃料)を頭の中に入れておくと、お客様の条件が厳しい(=物件がなかなか出て来ない)かを判断する事が出来ますのでオススメです。

さいごに

居住用賃貸をメインに探している場合、ふとした時に店舗物件を探しているお客様がいらっしゃると焦ってしまいますが、落ち着いて対応すれば、物件紹介の流れはあまり居住用物件と変わりません。

実際に申し込みになった場合、配管関係・水回り・内装等、居住用物件とは異なる話が出てくると思いますが、その際は先輩や上司に聞きながら対応してみましょう。

新しい知識が増えてとっても楽しいと思います。

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