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先行契約・先行申込とは?しっかり理解して有利にお部屋探し!

2022年1月20日

お部屋を探しに不動産屋さんへ行った方ですと、「先行契約」「先行申込」という言葉を聞いた事がある人は少なくないと思います。

どちらも現在居住中の物件に入居申込みをしますので、いきなり営業の人に勧められても戸惑う方は多いと思います。

今回は、そんな「先行契約」「先行申込」について分かりやすく解説し、少しでも不安を取り除ければと思います。

そもそも「先行契約」「先行申込」って何?

・「先行契約」「先行申込」という言葉は聞いた事あるけどもよく分からなかった。

・初めて聞いたけど、一体どういう意味?

という方に向けて、まずは言葉の意味を解説していきます。

「先行契約」とは

先行契約とは、何かしらの理由により内見出来ない物件があった場合、内見せずに入居申込みをして、そのまま契約手続きを完了させる方法です。

「先行申込」とは

先行申込とは、何かしらの理由により内見出来ない物件があった場合、内見せずに入居申込みをします。

その後、申込した部屋が内見可能になったら実際のお部屋を内見をし、問題が無ければ契約手続き進み、何かしら問題があった場合はキャンセルが出来る方法です。

「先行契約」「先行申込」の明確な違い

かけるくん
言葉の意味は分かったけど、結局のところ違いは一体何??

次は明確な違いについて解説します。

「先行契約」「先行申込」の明確な違いは、【内見せずに契約という判断をする(先行契約)か、内見して納得してから契約という判断をする(先行申込)か】の違いです。

先行契約は内見しないので、上級者向きの申し込み方法と覚えておきましょう。

「先行契約」「先行申込」のメリット・デメリット

「先行契約」のメリット・デメリット

先行契約:メリット

良い物件に入居できる可能性が広がる

申し込みは原則早いもの順となります。

実務的な事を言えば、入居申込書を物件の管理会社で確認した順で番手が決まります。

「先行契約」が可能な物件は、内見できる状態だとすぐ申し込みが入るだろうなという人気物件も多くあります。

「先行契約」をしてしまえば、他に物件を探している人に取られる事なく契約する事が出来ます。

先行契約はデメリットにて詳しく記載しますが、なかなか踏み切れないお客様が多いので、先行契約ありきで物件を探すと、より良い物件に入居出来る可能性が広がります。

先行契約:デメリット

内見後にキャンセルが出来ない。

内見できるようになる前に契約締結をする為、お部屋を見て「想像と違う...」となってもキャンセルをする事が出来ません。

契約締結後は、通常解約扱いとなりますので、礼金や仲介手数料等、戻ってこないお金が多く発生します。

入居時期がずれる可能性がある

退去後の室内がかなり汚れていた場合、クリーニングで時間を要す可能性があり、そうなると入居開始予定日から後ろにずれる可能性があります。

なので先行契約の場合、契約書類の文言もしくは別紙にて「入居時期がずれる可能性がある旨」条項があるケースが非常に多いです。

タバコの臭いが部屋についてる可能性がある

前の入居者がヘヴィスモーカーだった場合、室内にタバコの臭いが付いている可能性があります。

クリーニング時にクロス(壁紙)は張り替えますが、臭いが柱や壁にまで浸透すると、クラスを張り替えただけでは臭いが取れません。

2.3ヶ月生活すれば自然と臭いは消えますが、これも頭の片隅に置いておくと、もし万が一そのような部屋に当たった場合に心持ちが全く違うと思います。

「先行申込」のメリット・デメリット

先行申込:メリット

内見した後に契約するかキャンセルするか選べる

「先行契約」と違い「先行申込」の場合、申し込み時に居住中だった人が退去した後に、実際に申し込んだ部屋を内見して、納得したかたちで契約まで進めるかキャンセルするか選ぶ事が出来ます。

その為、実際にお部屋に住んでから、『イメージと全然違う!』なんて事がないのが最大の魅力です。

先行申込:デメリット

キャンセルした場合、同じ貸主・管理会社の物件に申込づらい可能性がある。

内見後のキャンセルは可能ですが、次に何かの物件に申し込む際、その物件の貸主・管理会社が一度キャンセルしたところだった場合、審査に影響がある可能性があります。

またキャンセルするんじゃないの??とか思われるかもってイメージです。

経験上、1度キャンセルしたくらいではあまり影響がないケースが多いですが、2回以上同じ貸主・管理会社でキャンセルすると影響出てくる印象です。

預り金が必要な場合がある

デメリットという程でもないかもしれませんが、管理会社からすると、先行申込みの場合はその性質上どうしてもキャンセルされる可能性があります。

その為、むやみやたらに先行申込みをされないようor入居意志を確認する為に、預り金として一定額を指定口座に振り込んでくださいという管理会社があります。

預り金の金額は、申込物件の賃料1ヶ月分がほとんどです。

もちろんキャンセルの場合は返金されますが、振込手数料は申込者負担となるケースが多いです。

「先行契約」「先行申込」はお部屋を探している人にとって有利?不利?

営業の人から勧められると、何か裏があるんじゃないかと思っている私ですので、もしかしたら「先行契約」「先行申込」は、不動産業者にのみ有利で、申込者には不利なんじゃないかと疑う方もいらっしゃると思います。

結論からお伝えすると、ほとんどの場合不動産業者にのみ有利なんて事はありません。

無理やり申し込みを取ったとしても、何回もキャンセルを繰り返していたら不動産会社自体も管理会社から信頼を失う可能性がある為です。(同じお客様によるキャンセル、別のお客様によるキャンセル問いません)

ただ、部屋を探す方にとっては、人によって有利不利が変わってくる場合があります。

先行契約の有利不利

部屋を見なくてもいいという人にとっては有利です。

なぜなら、「内見せずに契約をする」というのはハードルが高いので、なかなか決断できる方がおらず、他の方よりも頭ひとつ飛び出して行動できる(=1番に申込できるので、他の人に物件を取られない)為です。

逆に、部屋を見ないと決められないという人にとっては不利です。

これは、先行契約OKという方にスピード勝負で負けてしまう為です。

先行申込の有利不利

先行申込の場合は有利不利という括りよりも、「内見しなくても良いor内見しないと決めたくない」どちらの方にもオススメです。

なぜなら、いずれにしても内見してからでないと契約が出来ない為です。

ただ、少しでも気になる物件全てに申し込み→キャンセルを繰り返すと、本命の物件に申し込みしたい際に何回もキャンセルをした管理会社・貸主だった場合、申し込みを受け付けてくれない可能性がありますのでご注意ください。

また、先行申込だからと申込キャンセルを繰り返していると、部屋を紹介してくれている不動産会社から相手にされなくなってしまう可能性もあります。

先行契約・先行申込のコツ

最後に、先行契約・先行申込のコツについてお話しします。

内見が出来ない物件を「どうやって良い物件と気付くか」がポイントになってきます。

大きく分けて、4つのポイントがあります。

1つずつ見ていきましょう。

・室内写真を見る

→多くのお部屋は募集部屋の写真を用意していますので、不動産屋にお願いして写真を見せてもらいましょう。

写真を見れば、どのようなイメージのお部屋か想像がつきますので、実際のお部屋を内見した時にガッカリする可能性がグッと下がります。

(たまに写真が無いお部屋もあります)

・同棟内で他に内見できる部屋がないか確認する

→多くの物件は、全てのお部屋の雰囲気は同じようなモノになっています。

逆に言えば、別の部屋を見ることが出来れば、実際のお部屋の雰囲気と同じイメージという事です。

最近はフロアごとによって建具の色を変えていたりするマンションもありますが、どの部屋も同グレードが圧倒的に多いので、この方法はオススメです。

・実際に現地に行ってみる

→室内が見れなくても、実際に現地に足を運んでみましょう。

間取り図と方角を見れば、バルコニーがどこに位置しているのかが把握でき、「騒音がしそうか・日当たりは良さそうか」がかなりの割合で分かります。

また、帰り道は夜暗くないか・雰囲気は悪くないかも分かりますので、実際に現地に行くのは大切です。

・同じような広さの物件を見る

→写真を見たとしても、現地に行ったとしても、分かりづらいのが「お部屋の広さ」です。

こればかりは実際のお部屋を見ないと分かりませんが、申し込みを検討している間取りに近いお部屋を見るのが一番良いですね。

さいごに

最後までご覧頂きありがとうございました!

普段お部屋探しをしない方にとって、先行での契約・申込はかなり気合いが要ると思います。

でも、それだけ気になる物件が見つかるというのは幸運なことです。

ぜひ本記事を参考に素敵なお部屋を見つけて頂ければ嬉しいです。

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