媒介契約

不動産 その他

不動産・物件の空室にお困りのオーナー様へお届けする3つの考え方

2021年12月4日

投資用の不動産を購入して賃貸として貸し出しているオーナー様は「空室」という悩みは切っても切れない関係ですよね。

今回は私の不動産会社時代の経験も踏まえて、どのようにすれば早く入居者が入ってくれるかを3つのポイントにまとめました。

管理会社との媒介契約は、一般媒介か専任媒介か

そもそも媒介契約とは何か

管理会社に物件の募集をお願いする際に結ぶ契約として、「一般媒介契約」「専任媒介契約」「専属専任媒介契約」の3パターンがあります。

厳密には、宅建業法では売買又は交換の際のみ媒介契約をするのが必須なだけで、賃貸の場合は任意になりますが、口頭ベースで約束すると言った言わないの水掛け論になってしまう可能性があるので、作成してもらった方が無難です。

各媒介契約の特徴は以下の図をご覧ください。

不動産媒介

ハトマークサイトより

左側2つの「専任媒介契約」は、オーナーが他の不動産会社へ依頼出来ないという制限がある為、委託された不動産会社側の義務(反響報告・指定サイトに登録)も発生するようになります。

逆に「一般媒介契約」は、オーナーはどの不動産会社へも、何社へでも依頼をかける事が出来ますので、不動産会社側の義務はありません。

オススメの媒介契約種類

個人的には管理会社との契約は専任媒介契約をオススメします。

何故「専任媒介契約」をオススメするかと申しますと、「管理会社が、依頼した物件の集客を頑張ってくるから。」です。

専任媒介契約の場合は、他の不動産業者に成約されて報酬が無くなるなんてことは無いので、頑張ってくれるわけです。

一つの会社よりも一般媒介にして多数の会社の目に触れた方が良いのでは?という声も出てきそうですが、専任媒介でお願いした場合は、管理会社が不動産流通機構(レインズ)に不動産情報を載せてくれます。

このレインズというのは、世の中のほとんどの不動産業者が使用している不動産業者間データベースです。

お部屋を探されているお客様が来店・問い合わせされた際、このレインズを見て物件を紹介しています。(その他のサイトも見ますが、ほとんどの場合そのサイトにも載せてます。)

なので、一般媒介だろうが専任媒介だろうが、不動産業者が目にする数というのはあまり変わりません。

仲介手数料は成約報酬ですから、一般媒介契約の場合、先に他業社に成約されてしまうと、今までの努力が無駄になってしまうんですね。

その為、オーナーから「この物件を紹介してください」と言われても、あまり紹介に力を入れない傾向があります。

物件の写真を撮影したり、図面を作ったり、別の不動産業者から空室確認の電話対応を一所懸命行ったとしても、結果的に成約に結びつかなければ会社の利益にならないのですから、当然といえば当然です。

逆に、人気の高いエリアで募集をかける場合には一般媒介契約にするのもありかもしれません。管理会社側も、そこまで手間をかけずに成約できる確率も高くなりますので。

管理会社へ、反響状況を確認する。

「管理会社との媒介契約は、一般媒介か専任媒介か」にて少しお話ししましたが、賃貸の場合、媒介契約の締結は義務ではありません。

特段媒介契約書に明記されていない限り、管理会社側から決まったスパン(1週間で必ず1回連絡する等)では反響状況の連絡が来ない可能性もあります。

あまり連絡がないなーと感じたら、こちらから連絡してみましょう。

『どれくらい業者から空き確認の連絡が入っているか』

『どれくらい内見が入っているか』

というのは聞けば教えてくれるはずです。

※『どれくらい業者から空き確認の連絡が入っているか』というのはどういう意味かご説明しますね。

オーナーから直接物件を預かっていない不動産業者の場合、レインズ等の不動産業者用のデータベースを見て物件をお客様に紹介していきますが、お客様に物件を紹介する際に、まだ当該物件が募集中かを管理会社へ電話で確認します。これが『空き確認の連絡』になります。(最近は自動ダイヤルやWEBでの確認も増えてきました。)

内見がたくさん入っている場合は、悪くない条件と考えられますので、そこまで焦る必要はないかもしれませんが、「問い合わせ数」や「内見数」が少ない場合には何かしら原因があるはずなので対策を考える必要があります。

詳しくは次の考え方にて見ていきましょう。

「問い合わせ数」や「内見数」が少ない場合

「問い合わせ数」や「内見数」が少ない場合というのは、条件面が良くない・当該物件の良さが上手伝わっていない等が挙げられると思います。

【「条件面が良くない」の例 】

・賃料が近隣相場と比べて高い

・契約の条件をキツくしている(例:保証会社+連帯保証人を必須にしている)

・外国人が多い区域なのに関わらず、外国人の入居NGとしている

等ですね。

その場合は条件面を少し緩和するのも要検討頂いた方が良いです。

【「物件の良さが上手伝わっていない」の例 】

・物件のメリット(例:24時間スーパーが近い)が図面に書いてない。

・外観や室内写真が不動産業者間のデータベースに登録されていないorされていても上手く撮影されておらず、お客様が魅力に感じない。

等です。

少しでも気になる場合は、一度管理会社へ図面を請求してみましょう。

その図面を見た時に、魅力的に感じるかが非常に大切です。

もし、物件のメリットが書いていないかった場合は、管理会社に「こういう事も図面に書いて欲しい」という要望を入れてみるもの手です。

また、写真も大切なポイントです。

不動産業者用のデータベースには、写真を載せる箇所が多くあります。

実際にお客様に物件を提案する時には、写真を見せながらご案内するので、写真が無い場合は、それだけで競合物件に負けてしまいます。

逆に、写真数が多かったり、綺麗な写真を掲載していると非常に好印象になります。

なので、管理会社にどんな写真を使っているのかを聞いてみるのも良いです。

高クオリティだったら良いのですが、上手く撮影できていない場合はオーナー側で綺麗な写真を用意して、管理会社側に「この写真を使って下さい。」というのは全然ありです。

以上、『不動産物件の空室にお困りの方へお届けする3つの考え方』でした。

本記事がお役に立てれば幸いです!

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